「くも膜下(まくか)出血で倒れ、死後の世界を見てきました」【臨死体験者インタビュー】
「人は死んだらどうなるのか?」という問いは、誰しも抱いたことがあるのではないでしょうか。その問いに答えを与えてくれるのが、「死後の世界を見た」という数多くの臨死体験者たちの証言です。
そうした体験者の1人で、聖地・四国正心館講師でもある松原慎治さんにインタビューを行い、臨死体験で見た「あの世」について語ってもらいました。
※本記事は、幸福の科学の小冊子「What’s幸福の科学」98号に掲載された松原さんの臨死体験の詳細版です。
Q.どんなときに臨死体験をしたのでしょうか?
突然のくも膜下出血で入院
松原:2014年5月27日の夜、仕事を終えて、アパートでゆっくりお風呂に浸(つ)かって、「やれやれ今日も一日終わったな」と思ってのんびりしていたところ、頭がズシンと重くなりまして・・・。
家内がいたので、すぐに「救急車を呼んでくれ、どうも脳がおかしくなったみたいだ」と言って。そうこうしているうちに、夜食べたものを全部吐きまして、そこから意識がなくなりました。救急隊が駆けつけたときには、瞳孔(どうこう)も開きかけていて、非常に危ない状態だったそうです。
ありがたいことに救急病院の担当医の先生が脳外科専門の先生で、「くも膜下出血です。すぐ手術をします。」ということで、倒れてから何時間か後には手術が始まったという状況だったんです。その倒れてから意識が戻るまでの間に、臨死体験をしました。
奇跡的な復活に、医師も「学会で発表したい」
松原:そして、3週間後に奇跡的に意識が戻りました。1カ月くらいしたら熱まで引いて、頭蓋骨(ずがいこつ)の中にあった血の塊もほとんどなくなって、リハビリをして日常生活に復帰できたのです。
医者から「こういう事例で後遺症を残すこともなく復帰できるのは大変珍しいケースです。学会の発表で成功事例として取り上げてもいいですか」と言われるぐらい驚かれました。
Q.臨死体験した際に、最初に見たあの世の風景は?
あの世で最初に見たのは「田舎の田園風景」
松原:気づいたときには、田舎の田園のような、きれいでのどかな場所にいました。あとは、幸福の科学の精舎なのか研修施設なのか集会所なのか分かりませんけれども、人が集まる大きな建物があり、私はその中にいることが非常に多かったですね。
Q.知っている人の霊には会いましたか?
亡くなった祖父や祖母と再会
松原:おじいちゃん、おばあちゃん、それから死んだ伯父さん伯母さん、はやくに亡くなった友達などとお会いしました。「会いたい人に会った」と感じています。
Q.この世とあの世はどんなところが違いましたか?
違い1:胸に手を当てると手が通る
松原:「手を胸に当てたときに、肉体だったら突き通らないが、霊だったら突き通る」という教えが幸福の科学にありますので、まずやってみようと思いました。実際、自分の体に触(さわ)ろうと思えば触れるんですよ。
「ああ、こういう形をしているんだな。肉体とだいたい一緒だな」と思うんですが、「自分はいま、霊のはずだけどな」と思うと、手が胸にズボッと突き通るんです。
違い2:食べたり寝たりしなくてもいい
松原:また、あちらに行ってからは何日も経っていたと思うんですけど、何も食べたり飲んだりしなくても大丈夫でした。あと、「寝なくてもいい」「お風呂に入らなくてもいい」「顔を洗うとか髭(ひげ)を剃(そ)るとか髪を整えるとか服を整えるとか、そういうこともしなくていい」というところです。
「自分の身だしなみを整えよう」と思うと自然と整っていくので、お風呂に入る必要もありません。疲れたなと思っても、空にある太陽からエネルギーをもらえばまた元気になるのです。この世の太陽とよく似ているのですが、霊界の太陽の光は魂全体に染み込んでいって、魂が活性化するという感じでした。
違い3:瞬間移動や空中浮遊(ふゆう)ができる
松原:あと、「瞬間移動」ができます。「あそこに行こう」と思って、本当に心に思い描ければ、その瞬間に自分は”そこ”にいるんです。
「あの人に会いたいな」と思ったら、次の瞬間、その人のところに自分が行っているということもありました。「空を飛べるか」と思えば、飛べました。
Q.霊が現れたり消えたりするのは、どんな感じでしたか?
霊は雲や霧のように現れる
松原:「パッと出てパッと消える」というよりは、モヤモヤモヤと、なんとなく雲みたいな霧みたいなかたちで現れて、それがだんだん姿かたちをとって、やがて「おじいちゃんなんですか」と分かる姿で現れました。消える時も同じようにじょじょに薄くなって、やがて見えなくなっていく、というかたちが多かったと思います。
Q.地上の方々が病気平癒(へいゆ)を祈願したとき、あちらではどんな影響がありましたか?
ヒーリングパワーで霊体が元気になり、肉体も回復した
松原:後で聞いたんですけれど、いろんな方が私の病気平癒の祈りをしてくださったようで、おそらくそういう方たちが、私の前にモヤモヤモヤと霧のように姿を現されて・・・。
その方たちと話しているうちにエネルギーをいただいて、だんだん霊としての自分そのものが「力に満ちてくる。元気になってくる」という感じがしました。
そうこうしているうちに、肉体のほうまでその影響を受けてよくなっていった、という感じです。具体的には、頭蓋骨の中にあった血の塊がみるみる小さくなっていって、吸収されていき、熱も引いていって、やがて意識を取り戻した、というかたちで現れました。
祈願を担当する霊人の仕事場を見学
松原:こうして「病気が実際に治る生き証人」になったわけですが、案内してくれたあの世の霊人に「こちらの世界で祈願を担当している人たちの仕事場を覗いていきますか」と言われて、見学してきました。
私が行ったのは、幸福の科学の支部で行われている「月例祈願祭(※)」を担当している方々の仕事場でした。そこには丸いテーブルがあり、6人くらいの霊人たちが座っていました。地上で祈願が行われると、テーブルの真ん中にモヤモヤと霧のような雲のようなものが現れまして、それを見ると”感じて分かる”んです。
※幸福の科学の支部の月例祈願祭では、成功祈願や経済繁栄祈願、病気平癒祈願、悪霊撃退祈願など10種類以上の祈願を行っている。
何が”分かる”かというと、祈願した方の思い、決意、精進の姿勢、何を願い、どうしたいのか、何を目指したいのかという「その人の心」が分かります。本気かどうかも分かります。祈願が叶えられたときに、この人はどう受け取り、どうなるかということも分かります。
それを受けて、その場を担当している霊人たちが「ああでもない、こうでもない」と話し合って、「じゃあこうしましょう」と結論が出て、その結論を実現させるための指示が飛ぶんです。
「エル・カンターレの御名のもとに、祈願が行われました。ついてはあなたには、かくかくしかじかのことをやっていただくことになりました。どうぞよろしくお願いいたします」というような指示が、別の部署の方に飛んでいくと、「はい分かりました。その通りいたします」ということでみなさん動いて、祈願が効くということです。
祈願というのは、私たちが思っている以上に事細かにいろんなことを検討して、その人に今いちばん相応しい形で結論が出され、それに基づいて霊天上界が動いてくださっているのです。だから、大事な時には祈願をさせていただいて、天上界のお力をいただくということが大事だと思います。
Q.あの世ではどんなことを教えてもらいましたか?
人々の優しさや思いやりに気づいた
松原:また、「こういう機会だから愛について深めましょうか」と言われて、いわゆる「照魔(しょうま)の鏡(※)」に小さい頃の私の出来事が映ったのを見てきました。
私がどう思って何をして、どういう行動をしたかが映るんですが、そればかりではなく、お父さんやお母さん、兄弟、伯父さんや伯母さんなど、自分に関係する人たちが「当時、自分をどう導こうとしたか」「どう支えようとしていたか」「どういう願いを持って私に接していたか」というようなことが、画面を見ているとなんとなく分かるんですね。
その時の出来事をどう思っていたか、私が何か言って行動を起こしたときに周りがどういう影響を受けたかが分かるんです。
※生まれてから死ぬまでの人生を映し出す、あの世のスクリーンのこと。死後たいていの人は、三途(さんず)の川を渡った後に「照魔の鏡」で人生を振り返る。
それで、担当の人(霊)に「あなた、自分勝手に生きたでしょう。自分で『こうだ』と思って、自分の気持ちを通すために、こんなことしたでしょう。でもどうですか、周りの方々はこういう気持ちであなたを守って導こうとされていたんですよ。あなたがしたこと、言ったことで、こういう影響を受けたんですよ」と言われまして、「全然気づきませんでした。知りませんでした」という感じです。
自分と他人は魂でつながっている
松原:さらに、「人と人とのつながりというものは目に見えないけれども、みんなつながっているんだ」ということを勉強させられました。
「祈ってみてください。隣にいらっしゃる方の幸せを祈ってください」と言われて祈ってみたのですが、人と人との魂と魂が透明なパイプのようなものでつながっているんです
そこに愛のエネルギーが満ちて、相手の心に流れていくんです。これはズーッと巡り巡って、自分のところにまた流れてきます。循環しているんです。愛の思いを持ったら、これが相手の心に届くんだということを見せていただきました。
Q.「照魔の鏡」の大きさは?
この世とまったく違う「あの世の感覚」
松原:霊界はものの大きさと言っても、「地上の物差しで何メーター」という感じじゃないんです。表現する時は「これくらいの画面で・・・」と言いますが、実際はジッと集中して照魔の鏡を見ると、周りが全部「その時」「その時代」になっているという感じですね。
Q.霊人たち(指導霊)はいわゆる天使の姿でしたか?
服装はワイシャツにスラックスだった
松原:私の場合ということで言うと、「普通の格好」です。私に合わせてくださったのだと思います。私がワイシャツとスラックスといった格好でしたが、その方も同じような格好でした。人によっては違う格好で現れるということもあるんじゃないかと思います。
Q.あの世で見た印象的な光景は?
東日本大震災の被災者の霊を救援する霊人たち
松原:あの世でも「祈りの会」というのをやっておりまして、私もそこに参列したんです。東日本大震災で亡くなった方で、まだ地上をさまよっている人がいらっしゃるので、その方々を導けますようにと霊人たちはお祈りしていました。そして、「救援部隊」の方々が地上に降りて導こうとしている現場を見せていただきました。
「さまよう霊」を導くために必要なこと
松原:その方々が帰ってきたときの報告を聞いたのですが、「地上で宗教的なものとまったく縁のなかった人、あの世をまったく信じなかった人、死んだら終わりだと思い込んでいた人は、導くのが大変だ。
何を言っても『自分をだまそうとしている。自分を変な所へ連れて行って悪さをする魂胆(こんたん)があるんじゃないか』という感じで、全然聞く耳を持たずに反論ばかりされて、『自分は死んでいない。生きているんだ』と言うので、導きようがない」と言うんです。
「だから生きているときに何かきっかけを持っていたほうがいいですよ。ちょっとでも幸福の科学の布教誌の表紙を見たとか、東京ドームのお誘いを受けたとか、映画を見たとか、何かあると、『あの時、チラシを見たでしょう。新聞広告を見たでしょう』と、そこから話ができるのですが、何もきっかけがないと、導きようがないんです」と言うんです。
だから、何かしらの「縁」をいろんな方々に持っていただくということが大事だな、と改めて思いました。
Q.あの世の「時間感覚」は?
あの世の時間は時計で測れる時間ではない
松原:時間も空間も、地上の物差しが全然あてにならない世界だと思います。ただ、「地上では今、何月何日の何時何分」というのは、問い合わせれば分かるような仕組みにはなっていたような気がします。あの世は時間も長く感じれば長く、短く感じれば短くなるということで、地上の時計のような時間が全然当てはまらないという感じがしますね。
Q.この臨死体験を経て人生観や世界観に変化はありましたか?
あの世から見た「地上のありがたさ」
松原:この世のありがたさや尊さへの認識が深まりました。あの世は「思いの世界」で、一緒にいて楽な人、気心の知れた人と一緒にいるんです。自分と違う世界の人とご一緒することはあまりありません。
しかしこの世には、いろんな世界、いろんな分野のエキスパートの人がいて、その人たちがみんな一緒の世界で生活でき、磨きあうことができます。ましてや「あの世では会えないような心境の高い人にも会える」ということは、地上のありがたさだと思います。
いろんな事件とかドラマとか、地上ではさまざまなことが起こりますが、「地上だからこそ起こること」もあって、当然、そこから学べることがあります。
臨死体験を通して、地上の出来事に対する意味づけがより深くなった気がします。今まで「いやだ」と思っていたことが、「実は尊いことなんだ」と分かったり、「これは当たり前」と思っていたことが、あの世から見ると「ありがたい修行の場、尊い経験の場だったんだ」と気づけたりしました。
Q.この体験をふまえて今後どうしていきたいですか?
伝えられたミッション
松原:私の案内を担当してくださった霊人から最後の言葉としてひとこと言われたことは覚えています。
「新しいミッションが始まりました。あなたの寿命を90歳くらいまで伸ばして、この体験を中心に真実を語り続けていただくという天命が下りました。あなたは最後までその天命を全うして、地上の人生を駆け抜けてください」と言われて、肉体に戻ったんです。
自分としても、こうした霊的な真実に基づいて自分のあり方を考えていきたいですし、そうやって自分の人生を振り返ることのできる人を増やしたいと思います。私の場合は、ありがたいことにこのような体験をさせていただいたので、いろいろな人にそれを語り、真実の人生を生きる方を増やせればと思っています。
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