母への恨みが消えた
以前の私は過食症や幻聴を伴うウツでした。元気になったきっかけは、母への積年の恨み心が解けたことでした。
虐待に近いスパルタ教育でウツに
一流大卒のエリート銀行マンである父と名家から嫁いできた母は、とても教育熱心でした。とりわけ母は厳しく、私は子どもの頃から、虐待に近いスパルタ教育を受け続けていました。過食症になったのは大学の頃です。しばらくすると、幻聴も始まりました。昔、母に浴びせられた嫌な言葉が耳元でリフレインし、頭が割れるように痛いのです。また、母から叩かれている時の光景がフラッシュバックし、心が締め付けられます。病院では、軽度のウツと診断されました。
母と同じように娘に当たる自分
卒業後は、そんな私をそばで支えてくれていた男性と結婚。義父母やその親族にあたたかく迎えられ、ウツの症状は次第に快方に向かっていました。が、子育ては思っていた以上に大変です。泣きやまない娘にイライラとヒステリーを起こす自分は、昔の母の私に対する姿とそっくりです。いずれ自分も娘を虐待してしまうのだろうか。不安でたまらなくなり、幸福の科学の熱心な信者だった学生時代の友人をたずねました。
私の不幸は母のせいではない…?
いつも不安で自信がなく不幸感覚が強かった私は、信仰を持って、どんどん元気になっていきました。最初に心に響いたのは、「あなたは自分のことを、母親にひどいことをされたから不幸になったと思っているでしょう?お母さんを恨んでいるでしょう? でも、違います。その恨み心が、あなたの苦しみの原因です。人を呪わば穴二つです」という支部長の言葉でした。主を信じ、心を仏法真理に見合ったいい思いで満たしていくことで、母との関係も子育てもうまくいく。そう教えてもらいました。実際、経典や法友の言葉、精舎研修などを通して、母への恨み心は消えました。そして、すっかり忘れていた母とのいい思い出も心に浮かぶようになり、今では感謝の気持ちでいっぱいです。
(Sさん、30代、女性)
なぜ、Sさんのウツは治ったのでしょうか?幸福の科学では、スピリチュアルな視点から「心と病気」のメカニズムを解き明かします。
病が治る心の法則
“3カ月以上ウツが続く場合は注意”
ウツの状態が長く続く場合、少なくとも3カ月以上も続くようであれば、何らかの悪霊の憑依があると考えて間違いないだろうと思います。心の針(思い)は、時計の針と同じように、360度、どの方向にでも向くようになっていて、天上界にも地獄界にも向くわけですが、ウツの状態は、ちょうど、それが地獄界のある一点を指して止まっている状態です。その結果、その方向にある地獄界にいる存在が、その人の心に同通するのです。迷っている霊が来て、その人に取り憑くことが可能になるのです。
「自家発電」によって自分を光り輝かせる
ウツの対策は宗教そのものの仕事であるとも思うのですが、もちろん、医学でそれをする人もいるでしょう。ただ、医学は、精神を安定させる薬などを使い、あとは他の人から隔離したりすることがほとんどなので、根本的な治療にはなっていないと思います。では、根本的な治療とは何でしょうか。「自家発電」という言葉があります。発電所から電気を送電してもらうのではなく、自分自身の家で発電することです。ウツの治療には、この「自家発電」が必要です。要するに、その人が自分自身の心のなかで発電機を回して発電すること、その力を持つことが非常に大事なのです。したがって、「どうやって発電機を回すか。どうやって自分自身のなかからエネルギーを溢れ出させるか」ということがポイントになるのです。
「自家発電」の方法
(1) 他の人に対する感謝の心を持つ
最初に述べておきたいのは、「ウツの状態にある人は、他の人に対する感謝の心を持っていない」ということです。ですから、まずは、「自分は、他の人から、いろいろなお世話を受けている。多くの人々の努力の結果、現在までの自分の人生があった」ということに対して、感謝の心を持つことから始めるべきです。その感謝の心を持つことによって、「自分は、実は恵まれていたのだ」ということを発見することが大事です。
(2)「自分は神の子である」という気持ちを強く持つ
第2点は、「自分は神の子である」という気持ちを強く持つことです。「自分は、本来、神のつくられた子供である。神につくられた光の子供なのだ」という強い自覚を持ち、自分自身に対する重要感を持つことが大事です。自分のよいところを素直に認めることも、自家発電をするためのエネルギーになります。
(3) 小さな成功を積み重ねていく
こうして、人生の方向性が明るいほうを向き、軌道に乗り始めたら、あとは小さな成功を積み重ねていくことが大事です。まずは、大きな成功を狙わず、小さな成功を積み重ねていき、自信をつけていくことです。
成功している人を祝福する心
ウツの人は全世界に広がっています。それは、やはり、「与えられていることに対する感謝を考えなければいけない」ということです。例えば、「人間として生まれた」ということを、「悪いことだ」と思う人もいるかもしれません。しかし、動物に比べたら人間は本当に幸せです。いろいろなことを自由に行えるからです。このように、少し視線を変え、自分に与えられているものの多さを考えてみることが大事です。また、他の人との比較にあまり執われないことも必要です。 自分に関心があることのなかで、自分より優れた人を見たとき、「自分は駄目なのだ」と考える傾向性があったら、それは改めたほうがよいでしょう。成功している人を祝福する気持ちを持つことも、ウツに対する非常に大切な薬になるはずだと私は思います。
『真実への目覚め』(大川隆法 著)
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