中国共産党、人権弾圧の実態 ~厳戒態勢のウイグル自治区 カシュガルに潜入取材~【ザ・ファクト第6回】
幸福の科学のYouTube番組「ザ・ファクト」は、様々なニュースの奥にある真実を、独自の取材で明らかにしています。
第6回のテーマは、「中国共産党、人権弾圧の実態 ~厳戒態勢のウイグル自治区 カシュガルに潜入取材~」。マスコミが報じない、中国共産党によるウイグル弾圧に迫ります。
天安門車両炎上事件は本当に「テロ」なのか――
ウイグル人テロリストによる犯行と発表された、2013年10月28日の天安門車両炎上事件。しかし、これはテロではなく、ウイグル人弾圧に対する決死の抗議活動だと、世界ウイグル会議総裁のラビア・カーディル氏は訴えます。ラビア氏は中国共産党の不当逮捕によって6年間投獄された経験があり、現在も2人の息子が投獄されています。
「(天安門車両炎上事件は)自らの命を犠牲にして、(中国共産党の)ウイグル人迫害を全世界に訴えるのが目的だったと思います。2013年4月から現在まで、中国政府はウイグル人を30回ほど虐殺しています。あるモスクに中国の警察が押し込んできて発砲し、死者だけでなく、まだ生きている人も一緒に、穴を掘って埋めてしまったという虐殺事件も起きています」(ラビア・カーディル氏談)
1949年、中国共産党は東トルキスタンを武力占領し、中国の新疆省と定めました。人種も宗教も文化も違うこの地は、石油や天然ガス、レアメタルなどといった天然資源が豊富で、中国にとって重要な地域。共産党が積極的に漢人の新疆入植を進める中で、ウイグル人への弾圧は激しさを増していったのです。
同じ街に住むウイグル人を武器で襲った漢人暴徒
「ウイグル人は経済的に差別されています。自分の母国語も使えなくなりつつあります。宗教的にも弾圧され、多くの未婚女性は他省に強制連行されています。出版も禁止され、WEBサイトを開くことも禁止され、逮捕されます。多くの会社では漢人以外は採用しないことになっているので、大学を卒業した人たちも就職ができません」(ラビア・カーディル氏談)
ウイグル人に対する人種差別が表面化した事件に、2009年7月5日のウルムチ大虐殺があります。ウイグル人1,300人による平和的なデモに対し、軍や武装警察が発砲。その後、暴徒と化した漢人がウイグル人を襲い、1,000人が死亡、5,000人が拘束されたのです。
「ウルムチ大虐殺のとき、彼ら(漢人)は手に様々な武器を持って、同じ街に住むウイグル人を、女性だろうが子供だろうが老人だろうが、すべて襲いました。同じ街に住んでいるのですから、知り合いもいるでしょう。しかし、彼ら(漢人)は無残にも友人たちを様々な武器で殺しました」(ラビア・カーディル氏談)
ラビア氏にインタビューした釈党首は、中国人そのものに対する偏見ではなく、「中国共産党」に対する強い警鐘を感じたと言います。中国共産党は人を殺すことと嘘をつくことしかやっておらず、「だまされてはいけない」のだと――。
新疆ウイグル自治区・現地取材で感じた違和感
2013年12月15日、新疆ウイグル自治区・カシュガルで16人が死亡する事件が発生した直後、取材班は現地カシュガルに入りました。町には厳戒態勢が敷かれ、公安や武装警察などの姿が見えます。しかし、住民は「ここは治安がいい」「(ウイグルで起きている事件について)知らない」と言うばかり。
また、近郊の村でインタビューを行うも、インタビュー相手に選ばれたのは、元公安警察の人間。さらに、村の共産党書記長を名乗る人間がずっと同席・監視しながらの取材では、共産党礼賛のスピーチが延々と続くばかりでした。
なぜウイグルの人たちは、弾圧に口を閉ざすのでしょうか。共産党によるウイグル弾圧に詳しいトゥール・ムハメットさんはこう言います。
「2000年代に入ってから、相互監視システムが作られました。10人家族が1つのグループになって、お互い監視するというシステムです。そして、誰の家にどこからお客さんが来たとか、すべて細かく、その村に住んでいる警察に報告されるんです。東トルキスタンは全部が軍事管理されて、刑務所みたいな所です。その恐怖の“檻”を建てたのは、中国共産党です」
信仰と愛
中国共産党は、ウイグルの人々から信仰をも奪おうとしています。しかしラビア氏は、獄中にあって、神と対話したと言います。
「私が刑務所の中で死ぬと、誰もが考えていました。でも私は生きていた。私は刑務所の中でアッラーと対話して、『アッラーよ、私をここから出してください。民族のために何かできる力を、私に与えてください』と、ずっと祈っていました。そのときに願ったことが、今少しずつ実現していることに驚いています」(ラビア・カーディル氏談)
釈党首は、「神とともにいたから、強くあれた」と語ったラビア氏の信仰の姿に共感するとともに、これからのさまざまな民族対立を乗り越えるには、こうした普遍的な真理を理解し、発信できる人でなければならず、リーダーに必要な資質は「信仰」と「愛」であることを語りました。
大川隆法総裁の法話から分かる真実
「この地上において、いろいろな人々の意見や思想、信条、こういうものを無視したり、圧殺したりして、単なる一つの考え方で全部を押しつぶそうとするならば、そこにまた大きな大きな不幸が生まれてくるであろうと思うのです。人々は自由でなければなりません。なぜならば、あなた方はまた神の子だからです。神の子としての自由と尊さを保障されなければなりません。それが、人権なるものの根拠です。その思いにおいて創造をなすことができ、その念いにおいて世界を創り変えていくことができ、その念いにおいて歴史を未来に向けて建設していくことができる。これが人間が神の子であることの証明であるんです」(「救世の時は今」より)
すぐ隣の国で起きている人権弾圧は、決して他人事ではありません。日本は、自由と民主主義を守り、世界に広げる責任があるのではないでしょうか。
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